好景気になると採用の難易度は自然と上がるのは当たり前。
今までたびたび採用における母集団形成を記事にしてきたことがあるが、いくらの集団形成をして時間をかけて採用をしても、退職が頻繁に起こるようでは何の意味もないだろう。確かに採用することも大事だが、実はもっと大切なことがあることを忘れてはいけない。
母集団形成にかかる金額(一般論)
母集団形成をしようと思うと、広告経費が掛かるのは当然のことだ。もっとも直近はコロナウイルスのせいで採用をストップしている企業が圧倒的多数に上るが、流行の前であっても大体1人あたり10万円くらいの経費ががかるのが相場だと言われていた。
もちろん職種やエリアにもよるので一概には言えないが、採用にかかる人件費なんかも加味していくともっとかかっているものだと思っている。
なぜ従業員満足度が大事なのか
結論から言えば、従業員満足度が低いと母集団形成に少なからず影響を及ぼす可能性が高いから。最近の応募者にとって、情報を得るツールは十分揃っている。スマホを開いてネット検索すれば、会社ホームページだけでなく、口コミサイトも容易に見ることが出来る。
Google Map、カイシャの評判、OpenWorkなんかはほんの一例である。
特に新卒者であれば、会社というものをなかなか知らない。OB・OG訪問が出来る人や会社はまだまだ少ない。生の声を聞こうと思えば、そういったサイトに頼るしかないのだ。

口コミサイトの弊害
筆者自身は会社の採用担当者であり、転職を希望している者としてそういったサイトを見ることが多々ある。自分の会社のことも、これから面接を希望している会社のことも両方だ。
所属している企業はもちろん自分自身も良く分かっているので、なるほどなと思う口コミもそれなりにある。ただ、退職をしていった人の口コミが圧倒的に多数なので、そもそもマイナスな口コミしかないのである。こういったところが良かった、感謝しているなどといったものを見かけることは少ない。

こういうのを目にした新規応募者の離脱は十二分に考えられることだ。
従業員満足度が高ければリファラル採用で賄える
結局はここに行き着くのではないだろうかと思う。そもそも社員が定着しているので採用の必要もあまりない。余計な広告経費をかけなくてもいい。最悪、人手不足になってもリファラル採用で対応できてしまうレベルだ。
従業員満足度が高ければ、会社への帰属度が増す。帰属度が増せば、周囲の人を紹介してくれる。求人採用だけの場面に限らず、ひょっとしたら営業展開も図れるかもしれない。
最終的には相乗効果を生んでくれるのだ。