コロナウイルスの感染拡大とともに、採用に携わる者の間で広まってきたオンライン面接。
最近の営業話題は、オンラインでの会社説明会・面接実施のテーマが9割近くに上るように感じている。今まで、当たり前のように行ってきた対面での面接が当たり前に実施できなくなり、採用のあり方も大きく変わりつつあると言える。この流れは一過性なのだろうか、それともコロナ終息後も続くのだろうか。
母集団形成の中で取り入れられたこと
好景気になると、どの企業も採用活動の中で母集団形成に苦労する。そういった悩みへの打開策として、いろいろな取り組みをしていくわけだが、派遣会社の取り組みが顕著な例として挙げられるかもしれない。
- 出張面接
- 給与の日払い、週払い制度
- 給与の前払い制度
- 社員寮の費用負担軽減
- 入社お祝い金支払い
- 履歴書なしで受けられる面接
などなど、一部取り上げるだけでも多岐に渡るものだと感じている。しかし、何事もやり過ぎは弊害しか生まない。いろんな企業が導入することによって、求職者にとって、よりメリットの大きい企業に応募が集中するような仕組みが出来上がってしまった。
最近、名前を聞くのはやはりZOOM
実は求人メディアごとにオンライン面接の機能を実装をしているものもある。例えば、マイナビバイトもその1つである。とは言っても、実装には相当な資金もかかるだろうし、そのメディアに求人募集の掲載をしなければならないので、企業側の使い勝手としてはいまいちかもしれない。

そういった背景もあり、最近は企業側にオンライン面接のツールをパッケージングして売り込む企業が増えてきた。
パッケージ①「ハルタカ」(有料)

筆者が受ける営業電話の本数として一番多いのはハルタカかもしれない。
パッケージ②「インタビューメーカー」(有料)

まだまだ、会社のソフト面の体制が整っていないので、導入には至っていないが、いろいろな機能を実装しているので、いろいろな面で実益がありそうだ。初期費用や月額固定経費を加味してもメリットはあるだろうと思う。
ZOOMは無料で利用できるツール

企業にとっては無料で利用できるものがあればそれに越したことはない。ただ、無料だけあって、単にオンラインのツールだけなので、先に挙げたようなハルタカやインタビューメーカーなどのパッケージと比べると物足りない部分は多く感じる。
企業to企業(B to B)はベルフェイス活用が主
コロナウイルスの蔓延とともに、メディアの営業担当者と対面で会う機会が大きく減ってしまった。また新規営業の敷居を下げる意味合いで、導入している企業も多くあるが、どの企業もベルフェイスを使った商談だった。

移動経費、人件費削減だけでなく、商談の成約率にも有効なツールとして役立つだろうと思っている。
単なる母集団形成だけのツールではなくなった
今までは求職者の手間を取らせない、応募の敷居を下げるツールとして用いられていたものが、コロナウイルスの関係で状況が一変した。
双方の身を守るためのツールになってしまったのだ。単なる良い悪いという観点ではなく、時代の変化の方が勝ってしまったのだ。
結果としては良い方向に進んだのだろうと思う。とは言え、対面でしか分からないことも、実は多々あって、お互いに首より上しか見れないため、面接する側としては少し不安もあったりする。
1回きりの面接で採否が決まるようなフローであれば危険だが、複数回の面接を実施するフローであれば、初回くらいはオンライン面接にしても、大した影響はないと思う。
応募書類の事前送付も必要になるが、今後ますます導入する企業数は増えるはずである。