リファラル採用で会社からもらえる報酬って本当はNGなのだろうか

リファラル採用で会社からもらえる報酬って本当はNGなのだろうか

リファラル採用は簡単に言ってしまえば、従業員の紹介のことを指す。

採用コストは抑えることができ、また退社する確率も一般入社よりは低いと思われる。リファラル採用は、紹介をしてくれた従業員に対して、報酬が支払われるのが一般的だが、その報酬自体が法的な問題はないのだろうか。ちなみに筆者はグレーゾーンからアウトに入るものだと認識している。

リファラル採用の報酬額は会社によって違う

ほとんどの会社がおそらく金銭で報酬を支払っているのではないだろうかと思う。現に筆者の在籍している会社も、お金で支払いをしているのが現状だ。入社をしてくれる人の雇用形態によって具体的な金額は変わるが、5,000円~30,000円の範囲内で行っている。

求人広告の営業担当者から聞いた情報なので、直接聞いた訳ではないが、多い会社だと30万~50万円というレンジもあるようだ。

なぜリファラル採用の報酬がグレーなのか

報酬が多額に上るのであれば当然、税法上の問題が出てくる。また、人を紹介して報酬を得るということは、有料職業紹介の問題が出てくる。この2点がクリアになるかどうかが問題だと思う。

しかし、この2点は法解釈の問題になるので司法の権限がない筆者では明確な回答はできない。一般論として書かせてもらうことにする。

税法上の問題があると思われる点

今回の報酬はあくまでも労働の対価としての報酬ではない。継続的に支払われるものではないため、一般的には一時所得というものに該当するらしい。

引用:経理COMPASS

今回、参照させてもらった「経理COMPASS」には、金額により一時所得は確定申告する必要があると記述されている。念のため、国税庁のホームページにおける一時所得の用語解説も併せて載せておく。

引用:国税庁HP

有料職業紹介の問題があると思われる点

人を紹介して対価として金銭報酬を得るということは有料職業紹介との兼ね合いが出てくると思う。有料職業紹介に該当するという解釈が適用されれば、厚生労働大臣の許可が必要になる。

有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。

職業安定法 第30条

労働者を雇用しようとする者が、その被用者以外の者をして報酬を与えて労働者の募集に従事させようとするときは、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。

職業安定法 第36条

例えば、社外の人に対する報酬支払いをするケースがあったとして、無許可で行っていれば職業安定法36条に違反する可能性があるということである。

みんなグレーゾーンだと分かっている?

明確に法規違反とも言えないし、問題ないとも言えない。そんな状況だから、リファラル採用の告知は最低限に留めていることが一般的だ。もちろん、求人雑誌などで「お友だちしょうかいしてくれたら報酬払います」などといった文言は見かけることがないのである。

最終判断は行政機関に問い合わせるべき

法律の解釈はみんな一律でないことが非常に厄介である。筆者は学生時代に法学の学位を取得しているが、法解釈にはかなり悩まされた。

実務の面で、悩むことも多々ある。たとえば、ハローワークや労働基準監督署に事前に問い合わせたりすることもあるが、担当者によって見解が分かれることが多々ある。新しい担当者に変わったらいきなりNGになった、なんてこともある。

司法の番人、裁判所でも裁判官によって判決が異なる場合があるくらいだからある意味仕方ないかもしれない。たかだか数万円で司法当局が動く、なんてことはないと思うが、会社にも多大な影響を与えることがあるので、念には念を入れて実務に当たるべきではないだろうか。

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