インターネットの普及によるネット求人メディアの拡大こそが紙メディアを衰退させた最大の要因

  • 2019.12.04 🔄2020/01/15
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インターネットの普及によるネット求人メディアの拡大こそが紙メディアを衰退させた最大の要因

筆者が求人業界に足を踏み込んでから15年近くが経過した。当時はまだまだ新聞広告や求人誌などの紙メディアが主だったものが年々、インターネット求人メディアの勢力が拡大していき、最近では全く逆転してしまっている。一体どういった理由があって、このようになってしまったのかを再度整理してみたい。

ネットメディアと紙メディアの根本的な性質の違い

それぞれの商品構成にもよるのだが、基本的にはインターネットメディアの方が長期的に掲載をして、採用活動を実質的には安価に進めて行こうというスタンスが強い。ネットメディアは紙広告よりも経費が高いことが一般的、定価だけでいえば、びっくりするような価格設定のものもある。

ただ、営業提案を受けたり実際に掲載をする中で、見積の段階から既に定価とかけ離れた価格提示を受けることもあるので、実質的にはあまり変わらないのかもしれない。

ネットメディア

探す側のメリット・デメリットがどこにあるか

インターネットよりも紙メディアでのマッチングはかなり奇跡的

紙メディアには案件の検索機能、一時保存機能がない。1案件ずつ、1ページずつ順番に見ていくしかない。ネットよりも、企業との出会いが遥かに奇跡的なのである。

紙メディア

また、自分の居住エリアとは無縁の場所で働くことも紙メディアでは困難となる。求人誌が手に入らない、そのエリアの求人案件を見ることができないからだ。

1冊の冊子を最初から最後まで読む人はおそらく少ないだろう。そういった点では、どのメディアを選ぶか、どの特集ページを選ぶか、そしていつの発行号を選ぶかということが生命線になる。また、近くに待遇等の有利な案件が来ないかがカギになる。

インターネット求人メディアでの仕事探しは楽そのもの

近年ではスマートフォンの普及もあり、ネットで仕事を探す人が増えている。ネット広告の大きな特徴は、検索・絞り込みが簡単に出来ること。もちろん現状の居住エリア以外の案件に対する応募も簡単にできる。

メリットでもあり、デメリットでもあるのが、一括応募が出来てしまうことだろう。企業側にとっては少し迷惑でもあり、応募側にとっては案件に対する応募意欲が低い場合も多々含まれる。

1回の応募で10件、20件などと、まとまった応募が出来るので、企業側はより素早い応募対応が求められるようになってきた。

企業側が求められる両メディアにおける対応

どちらにおいてもより経費をかけて他社よりも大きく、いろんな雑誌に載せることが出来れば応募の確率は上がることが期待できる。ネットも同様、いろいろなサイトに、より上位プランでの掲載を行えば、期待できる結果は変わるだろう。

どちらのメディアも露出はできるだけ幅広く

予算が限られたものであれば、有効的に使わなければならない。より多くの版に、より多くの雑誌に掲載するのが鉄則かもしれない。大きい紙面を割いて、一発勝負的なことだけは避けるべきだ。

ネット広告も、基本的には同じ流れでいいと思う。多少くらいであれば下位プランで仕事検索軸を変えて複数案件掲載をしたり、より多くのメディアに掲載できるのであればそれに越したことはない。

応募後の対応はどこよりも素早く、手短なフローが望ましい

応募者は一括応募で申し込みをしてくることが多い。ということはそれだけ争いが激しいともいえる。一括応募は勤務地、給与などが似ている案件が多いのだろうと容易に想像が付く。ということは、早く対応してくれるところに落ち着く可能性が高い。

また一度、接触を切ってしまうと、その後音信不通などといったことも多い。出来れば、ファーストコンタクトの段階で面接設定までしてしまうことが望ましい。

また面接実施後も採否連絡、入社日までの期間は短いに越したことはない。

インターネットは特に広告掲載におけるオプションの活用を

indeedへの連携、連載パック、スカウトメールの送信含めていろいろなオプションがあるので、出来る範囲内で活用するべきだろう。

紙メディア衰退の要因

紙文化の衰退が一番の要因

日曜日のチラシの中に入る求人広告は単純に新聞購読の世帯が減少してしまっていることが一番の原因ではないだろうか。若年層の一人暮らしでは、新聞など無縁の人も多いのではないだろうか。

駅や店頭で見かけるフリーペーパー類も積極的に持って帰る人も少なくなってきている。月曜日配布の雑誌が一般的だが、「完売」することなく日曜日までずっと余ったままという光景もしばしばだ。

スマホの普及で完全に押されてしまっている形だ。

メディア種別
クイック福岡HPより引用

独特のマージン設定が影響しているのかもしれない

新聞のチラシの中に織り込まれるチラシには1枚当たり●●円という折り込み手数料がかかる。フリーペーパーの設置ラックに関しても、何らかの形で費用が発生しているのかもしれない。

求人広告の発行元からすればある程度の掲載案件数を確保しなければ、紙メディアとしての、その後の採算が厳しくなる。一般的には求人広告のネット化が進む時代の流れの中で、出稿数は確実に減っている。そういった負のスパイラルが今後も続くと思われる。

インターネットサイト開設の手軽さ

開設や運営管理など専門的な知識はもちろん必要にはなるが、知識に長けた人が集まれば、運営経費については紙メディアよりも手軽に開設が出来ると聞いたことがある。

たとえ案件があまり揃っていなくてもスタートできてしまう。一方、紙メディアは最初から各方面に対する折衝も必要になる。それに比べてネットメディアは、どちらかと言えば一方的な形でも進めることができる。

専門性がないときちんと運営が出来ないからこそ、広告費としては高くなりがちだとも言えるのかもしれない。

そんな現状でも紙メディアが強い案件

若年そうではなくあえて年齢の高い層などを採用したい場合は未だに紙メディアの方が強い場合もある。やはり案件特性を見て決めていくべきだろう。

1日2~3時間のシルバー歓迎の掃除案件は紙メディアの方が充分な成果が得られたことを付け加えておく。

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