転職エージェントを使う人材層の採用は決して売り手市場ではない、複数のエージェントを掛け持ちすべき

転職エージェントを使う人材層の採用は決して売り手市場ではない、複数のエージェントを掛け持ちすべき

ここ数年の求人市況はよく、売り手市場だと言われるが、果たして本当にそうなのだろうかと疑問にも思う。

確かに一般的には、採用すること自体が難しく、各社ともに採用のレベルを落とさざるを得なかったり、母集団形成をはじめとして、苦労を強いられることが多いのは事実である。日頃、人を採用する立場の人間として業務にあたっているが、新しいことにチャレンジするために、実は転職を希望している人間でもある。仕事をしていることとは全く逆のことをする中で感じたことを少し書いてみる。

筆者は各社転職エージェントに登録している

筆者は「リクルートエージェント」、「エンエージェント」の2つの転職エージェントに登録している。また、一般的な転職サイトである「リクナビNEXT」、「Bizreach」、「CAREER CARVER」にも登録はしている。

仕事上で、各社・各担当者の方と取引をする課程の中であったり、登録した後のフローの中で、やはりリクルートが自分にあっているのではないかと思い、基本的にはリクルートエージェントを主に使わせてもらっている。

そもそも転職エージェントとは何なのか

Agentとは代理人のことであり、(転職先)企業と求職者の間に立って、双方に対して、いろいろな情報提供やアドバイス、また状況によっては交渉をしてくれる存在である。

一般的な転職サイトでは、求人案件を見て応募するかどうかを本人が決めて、エントリーをして採用試験に漕ぎ付けるシステムである。募集をする企業の負担は求人広告を掲載する費用である。

エージェント経由の場合は、少し違う。登録をしている人が多数応募する場合は、まずエージェントの方で書類選考をしている(と思われる)。たくさん応募があっても全員に対して企業側が面接を実施するわけではない。

求人募集主側のエージェントと転職希望者側のエージェントと2つのグループがあると言われている。双方が連携を取って、会社側も転職希望者の結びつきを図っているのである。

転職エージェント仲介の特徴

企業側は求人掲載は無料で出来るが、採用となれば一般的には(採用者の)理論年収の30%ほどを成果報酬としてエージェント側に支払う構図になっている。

また、相当な人選を事前に行うことも応募先企業にとってはメリットでもあるのだろう。だからこそ、どういった求職者を送り込むかということに関しては、エージェントの手腕が求められる。どれだけ多くの登録者を保有しているかも大事なところになる。

求人案件については誰もが聞いたことのある企業名も多数含まれている。中途入社で入れるのであれば、ワンチャンス狙いたいということで応募数も凄いことになるのだから、当然倍率も高い。でも、実際はなかなか面接に辿り着けない。

リクルートエージェント経由でのリザルト

2016年から転職エージェントを通じて活動してきた結果

筆者はなかなか平日に採用選考には伺えない。『基本的に有給が取り「にくい」』という文言で察してもらえればと思う。平日に選考が受けれたのであれば、細かい結果は変わっていたのかもしれないが、タラ・レバ論は別のところに置いておくことにする。

リクルート転職エージェント
引用:リクルートエージェントHPより(TOP Page)

総エントリー社数は165社(一部重複あり)

選考のエントリーは165社にも及ぶ。採用関係の職歴があるということで、人事総務(採用部門)や採用コンサルタントに対する申し込みをしてきた。

企業規模だけが全てではないが、東証一部企業から非上場企業まで様々だ。勤務地も東京から山口まで幅広くエントリーしてきた。

書類通過はたったの16社

通過率はたったの9.67%、中途採用(特に管理職採用・管理職候補採用)は狭き門だとは思っていたが、これほどにまで厳しいとは思っていもいなかった。新卒採用よりも、人選をしているのではないかと思えるくらいだ。

新卒採用と違って、応募者のバックボーンが企業の求めているものと違えば面接する意味合いがないから余計かもしれない。

派遣会社の「採用」ということも評価に値しないのかもしれない。

一次面接の通過は3社(最終選考まで進んだ会社)

リクルートエージェント経由で選考を受けた企業のほとんどが面接2回と筆記試験(SPI系が多いと感じた)での採否判定だった。筆者のキャリアがごくごく普通のものしかないため、なかなか選考では有利に働かなかったり、総合的に魅力的に映らないということもあり最終選考まで進めた会社は3社しかなかった。

兵庫県にあるIT系大手企業の総務スタッフ(年収400-600万レンジ)、愛知県にある金属材料メーカーの採用責任者(450-600万レンジ)、愛知県にある自動車部品メーカーの総務スタッフ(350-450万レンジ)の3社だった。

内定を頂けた会社は残念ながらなかった

うち1社は職場環境面で辞退に至ったが、他の2社からは内定はもらえなかった。面接官に良い印象を与えることができなかったのだろうと反省もしている。

中途採用市場の厳しさを非常に痛感している。

採用は売り手市場などというのは幻想

特に正社員(管理職)採用の厳しさは新卒の比ではない

筆者は派遣会社に在籍しているが、人の雇用を業とする会社では採用の基準は甘いことの方が多い。人選よりも供給力に重きを置かないと売り上げすら立たないからだ。

だから入社した数だけ、退社してしまうことも日常茶飯事である。

特にここ数年は求人関係の環境は厳しく、売り手市場の傾向が強く出ている。こうした環境で仕事をしているとついつい麻痺しがち、転職は容易に話が進むかもしれないという幻想を持ちそうだが、やはりそこは別なのだろう。

新卒採用ではなんだかんだ言いつつ、大手企業へのハードルが高いのと同様で、中途採用も変わらないのが実情である。

ましてや中途採用は、新卒採用以上に同じ道に自分より長けた人がわんさかいる。だいたいの会社の採用枠が1名、2名ということも併せて考えれば、やはり狭き門なのである。

今まで経験をしたことがない分野での転職も無意味

よく、新しい自分を見つけたく転職を希望しているという応募者に出会うこともあるが、それは応募者にとってのみ都合のいい話だということ。引き受ける会社にとっては何のメリットもないのである。

だから、エージェント経由で新しい職種にエントリーしても書類審査すら通過できないことの方が多い。

わざわざイチから教育していく中途入社を採用するくらいであれば、新卒採用に切り替えた方が建設的だからだ。

転職エージェント登録の魅力・メリット

エージェントが保有している求人案件は一般的には非公開となっているものも多い。求人サイトでは、非正社員案件・一般社員採用が目立つが、各エージェントでは、何段階か上のレベルでの採用となるものが多い。

また、履歴書・職務経歴書の添削指導、面接指導も定期的に受けることができる。転職活動全般のアドバイスが受けられるのも求職者には心強い。

そして、だいたいは専属のアドバイザーが伴走してくれるので、結果レビューや今後の方向性をしてもらうのも一貫性がある。アドバイザーはおそらく成果報酬なので、自分の転職活動のためだけでなく、なんとかアドバイザーに恩返しをしたくなる心情論、結果を出してあげたくなることもプラスに働く。

エージェント登録のデメリット

単に登録するだけならデメリットはないだろう。ただ、エージェントが伴走してくれる期間は一定の制限を設けてあるので、短期集中型で転職活動に臨んだ方がいい。

自分が希望する会社に応募しても、エージェント内で弾かれることもあるが、その時はおそらく本選考に進んでも容易に弾かれてしまうだろうと割り切るしかない。

エージェント特性も上手く理解しつつ、登録してみてはいかがだろうか。

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